「銀河鉄道の父」門井慶喜

数年前に読もうと思って手にした「銀河鉄道の父」を今頃読了
宮沢賢治の父・宮沢政次郎目線でのお話で、どれくらい事実に基づいているのかなと思い、時折宮沢賢治の経歴なども見つつ読み進めた
多少の違いはあれど、かなり事実に沿っている内容みたい
宮沢賢治というと、素朴で自然を愛し、贅沢を好まず、質素に暮らしているイメージがあったけど、実は裕福な家に育ち、父に金の無心をしたり、あくせく働かずにやりたいことをやって過ごし、仕事もそう続かず、急に何かにのめり込んだり、さまざまな作品を残すことができたのは、実家の経済的支援があったからであるということは、私が持っていたイメージとはだいぶ違っていて意外だった
政次郎は、その時代の男性の役割やふるまいが求められていることを踏まえた上で、子どもに付きっきりで看病したり、求められれば仕送りをしたり、愛情を行動に出していて、ときにさすがにそれは甘すぎないかい?と感じたり、政次郎の賢治を思う親心がひしひしと感じられ、それを知ってか知らずか、賢治が政次郎をなにかと頼りにしているのを「おいおい」と思ったり、いつの時代も「親心子知らず」なのかなと…
父親からの目線で見る賢治は、きっと宮沢賢治そのものを知るのとはまた違った見え方がするんだろう
読み終えて、宮沢賢治とはどういう人だったのか知りたくなり、また賢治の作品をもう少ししっかり読んでみたくなっている
賢治の弟が賢治について書いた手記もあるようなのでこちらも合わせて読んでみたい
しばらく頭の中が宮沢賢治ワールドになりそうな予感

「キラキラ共和国」小川糸

以前読んだ「ツバキ文具店」の続編「キラキラ共和国」を読了
「ツバキ文具店」を読んでだいぶ経つので、「キラキラ共和国」を読みつつ「ツバキ文具店」をパラパラと読み、そーだったそーだったと思いながらの読書
温かさ・やさしさ・おもいやり・切なさに溢れた作品に目頭が熱くなってしまった
なんとなく、「ツバキ文具店」は過去への手紙、「キラキラ共和国」は未来への手紙なのかなと…
人に思いを伝えること&その人に届かないとしても自分の思いを表すことの大切さを感じ、それはどんな手段でもかまわないのだけど、文字・使う筆記具・選ぶ便箋・選ぶ封筒・使う切手など、たくさんの要素に自分の気持ちを託せる手書きの手紙はよりいっそう思いを伝えられるんだろうな…と思った

「ツバキ文具店」を読んだときは万年筆がほしくなって購入し、その後ずっと愛用している
「キラキラ共和国」を読み終えたので、また何か買いたくなるなあ

「針と糸」小川糸

「ライオンのおやつ」や「ツバキ文具店」など、小川糸さんのお話は大好きでいろいろ読んでいるけど、エッセイははじめて読んだ
エッセイを読むとその人となりがわかる
小川糸さん、カッコイイなというのが読み終えた印象
自分に合うものが何か、しっかりわかっていて、ブレず左右されずに生きている気がした
住む場所を定めたい人と、そのときの状況に合わせて移り住む人と2タイプあって、わたしは前者だけど、小川糸さんのような人は、自分というものがしっかりと確立しているから、住む場所が変わろうと環境が変わろうと、自分の中に変わらないものがたしかにあって、どこででも自分の生活や生き方ができるのかなと思った

母について書かれた章はいろんな意味で衝撃的で、考えさせられた
そういえば、小川糸さんのお話には母親があまり登場しない
登場しても、主人公の母親との関係はどこか影がある
これは小川さん自身の経験によるものだったのかと腑に落ちた気がした
身内とのつながりよりも血の繋がらない人たちとのお話が多いのは、母親との関係も影響しているのかもしれないけれど、それだけでなく、身内と他人を区別せずに接することができているからなのかもしれない

ドイツにはあまり縁がないけれど、ものを大切にするという精神は私の気質にしっくりきた
休日の過ごし方、お金の使い方、戦争責任への向き合い方、どれもが堅実で見習いたい
1度訪れてみたいものです

「猫のいる家に帰りたい」仁尾智著

かわいいイラストとほのぼの短歌に癒される1冊
猫を飼っている人なら「そうそう♪」「わかるわかる!!」と膝を打ちたくなる小話がてんこ盛りで、ときどき開きたい1冊となった

その中でも、
「右に妻 左には壁 胸に猫 枕元に猫 股ぐらに猫」
という短歌がステキ
猫のことを気にせずに寝返りを打つこともできるけど、そうしないまま眠りにつく仁尾さんの猫への愛情が詰まっている
私も、「右手に猫 左手に猫 股ぐらに猫で 腰痛に 」という経験あり
最近は腕枕はヤキモチ焼きのこむぎだけをにして、ほか2匹は足元付近に寝ていただき、こむぎが寝付いたら腕を抜き、横を向いて寝るようにしている

仁尾さんは野良猫を保護し、里親に出したり、自分で飼ったりしている方で、これまで何匹もの猫を保護し、里親を見つけ、看取ってきた
そういう活動をしている人に対しては尊敬の念しかない
私も一昨年元野良猫みかんの里親となり、1匹だけでもしあわせにしてあげられたかなとうれしく思っているけれど、まだまだたくさんの猫たちが安心して暮らせる環境を必要としているのも事実
現在の3匹から1-2匹増えても世話をする私としてはそれほど負担にはならないだろうし、引き取ってあげたいと思う気持ちはあるものの、先住猫の性格や相性も考慮しなくてはならず、ヤキモチ焼きのこむぎのことを考えると、安々引き取ることも難しいのが現実

「半島へ、ふたたび」蓮池薫

なかなか手に取ることのないジャンルの本だけど、数年前に蓮池薫さんの講演会に行ったときの印象がとても強く残っていて、帰国後の生活や考えを知りたくて読んでみた
肉体的にも、精神的にも、生き抜くために自らを説得させながら過ごすしかなかった北朝鮮での生活を経て、日本へ帰国後、失った時間を取り戻すべく、果敢に行動する蓮池さんの姿に心打たれ、しあわせとは何かを考えさせられた気がする
拉致されたことは不幸に違いないが、北朝鮮で習得した朝鮮語やそこでの経験は、北朝鮮・韓国・日本をはじめ、世界をより深く理解する術となったとも言えるのかもしれない
自分の境遇を悲観するだけで終わらずに前を向く蓮池さんを通し、悲しさや辛さすべてを避けられない人生において、一見マイナスなできごとも、捉え方やその後の行動によっては、いくらでもプラスにポジティブに変えていけるのだなと思わせてくれた
蓮池さんが翻訳した「私たちの幸せな時間」や「もうひとり夫が欲しい」も読んでみたい

「ものがたりの家」吉田誠治

以前から気になっていた本「ものがたりの家」を購入

ステキな家、不思議な家、変わった家がいっぱい
小さい頃から家の間取りを見るのが好きで、広告の分譲住宅やマンションの間取り図を見ては、私の部屋はここだなとか、ここはもうちょい広げたいなとか、勝手に悩んでいた私
この思考は娘にも受け継がれたらしく、小さい頃から家の絵をよく描いていたのだけど、最近はパワーアップしてる

私の理想の間取りはほぼ平屋で縁側があって、屋根裏部屋があって、階段の踊り場に本棚とソファーがある家
パントリー、ファミリークローゼット、玄関収納、DIYの部屋、ソーイングの部屋、ヌック、ランドリールームもほしい
あとはお金の問題
ロト当たれーい!!
買ってないけど(笑)